「ETCなのに止まるの?」 数十億円かけても導入進まぬ「地方有料道路」、ETCXからフルETCまで火花散る転換点とは

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全国の有料道路で依然として現金払いが残るなか、ETC、事前登録制のETCX、登録不要のETCGOといった三つの方式が競争を展開。数十億円規模の投資と利便性の両立が、地方道路の経営判断を左右する。

道路外展開の戦略

群馬サファリパークではETCXを導入(画像:ETCソリューションズ)
群馬サファリパークではETCXを導入(画像:ETCソリューションズ)

 もしETCGOが、対応クレジットカードの少なさを解消し、ETCX並みの柔軟さを手に入れれば、競争の形は大きく変わるだろう。しかし、勝負はそれほど単純ではない。ETCXは現在、道路以外の場所での普及に力を注いでいるからだ。

 2025年12月1日には、群馬サファリパークの入園ゲートでETCXが導入された。車載器を通じて入園料が自動決済される仕組みだ。道路以外の施設で広がり、多くの人が自発的に登録すれば、ETCXが共通の決済手段として定着する道筋も見えてくる。

 ここで進められているのは、車載器を通行料支払いだけに使うのではなく、移動に関わる多様な支払いを担う基盤へと成長させる試みである。規格間の激しい攻防は、将来の移動社会で収益の源泉をどこが握るかをめぐる争いを映している。インフラの裏側で続くこうした競争の実態を、読者に伝えておきたい。

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