「トヨタが出るなら話は別だ」 最大手の本気が“EV嫌い”の心理を動かす? シェア1%でも市場が雪崩を打つ瞬間の正体
国内EVシェア1%に低迷する市場に、トヨタが350万台規模の生産拡大と全国販売網で挑む。巨額投資が消費者心理を変え、日本のEVシフトを加速させる決定打となる。
製造革命とコスト削減

トヨタは製造面でも大幅な進歩を目指している。車体部品を一体成型するギガキャスト用の大型設備を、2024年に愛知県の自社工場へ導入した。この設備は国内最大級の型締力9000t級で、UBEマシナリーが製造した。
この手法は製造の手間を大幅に省く。大型の機械を用いることで、これまでは複数の部品を組み合わせて作っていた部分をひとつの部品として仕上げることができ、部品の数や工程を劇的に減らす。
トヨタはギガキャストの活用によって、リアアンダーボディの部品点数を従来の86点から1点へと減らし、工程数も33工程から1工程に縮小することを目指している。これにより利益をしっかり出せる製品へと性質が変わる。
環境対応のための義務的な製品から、収益を生むための主力商品へと役割が転換する。販売現場にとっても利益が残り、売りたい商品になれば、営業活動の熱量は高まる。製造段階でのコスト構造の変化が、販売側の動機を強く動かし、需要をEVへと引き込むだろう。