「乗れない京都」の現実! 満員バスが暴く都市混雑――商議所「LRT提言」も財政と渋滞の壁
京都商工会議所がLRT(次世代型路面電車)の導入を京都市へ提言することを決めた。JR京都駅(下京区)と有名観光地を結ぶ市バスが混雑し、市民が乗れない状況を解消するのが目的。検討委員会を設置して調査のうえ、議論を急ぐ構えだ。
課題は渋滞対策

だが、LRT導入となると、乗り越えなければならない課題が多い。そのひとつが
「交通渋滞対策」
だ。市では長く市電が市内交通の主役だったが、1977(昭和52)年に廃止された。路面電車は今、京福電鉄が運行する嵐山本線と北野線だけ。路面電車が渋滞を招くと“邪魔者”扱いされたことも背景にある。
南北約20km、東西約10kmの京都盆地は、市街化が進んで満杯状態。高さ制限で高層建築物が原則として建てられないうえ、世界遺産の寺社が点在することから、低層の木造建築物が密集し、そのなかを狭い道路が走る。道路拡張の余地は乏しく、交通渋滞が慢性化している。
市歩くまち京都推進室は
「LRTが走れる道路は限られる。無理に通すと、交通渋滞に拍車を掛ける」
とみている。しかも、LRTは専用軌道区間を設けてスピードアップを図るのが一般的だが、混雑区間は市中心部。専用軌道の適地探しは難しい。