T型フォードが「世界初」ではない? 6年で約2万台売れた量産車「カーブドダッシュ」の真実

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大量生産を世界で初めて実現したのはオールズモビルの「カーブドダッシュ」だ。1902年から約1万9000台を販売し、当時の自動車市場を席巻した。しかし、大衆化を本格的に推し進めたのは1913年に移動式組立ラインを導入し、価格を290ドルまで引き下げたT型フォードである。

オールズモビルの遺産

 1897年、ミシガン州で技術者ランサム・E・オールズが「オールズ・モーター・ビークル・カンパニー」を設立した。同社はヒット商品カーブドダッシュを世に送り出した。1908年11月にゼネラルモーターズ(GM)の傘下に入ったが、徐々に存在感が薄れ、販売台数も低迷した。GMの事業縮小計画の一環として、米国で最も歴史ある自動車ブランド、オールズモビルは107年の歴史に幕を閉じた。

 現在、オールズモビルはほとんど忘れられている。しかし、自動車産業の歴史に残した功績は色あせていない。

 効率化の流れは現在も続いている。日本には「カイゼン」や「ジャストインタイム」で知られるトヨタ生産方式がある。これはトヨタ自動車創業者の豊田喜一郎が米国のライン生産方式を研究して生まれた。

 世界で初めて大量生産された自動車カーブドダッシュは、現在トヨタ博物館に展示されている。100年以上前の車とは思えないほど良好な状態だ。

 このようにカーブドダッシュがもたらした革新は、現在の自動車産業にも息づいている。

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