京都は「もはや海外」! インバウンド&修学旅行生で“押しくらまんじゅう”状態の現実、混雑回避で観光客敬遠の動きも
2023年に京都市を訪れた修学旅行生の数は、コロナ禍前の2019年を上回った。しかし、有名観光地では訪日外国人観光客の増加により混雑がひどくなり、修学旅行生が困惑する場面も見られた。
修学旅行に変化の兆し

そんななか、修学旅行に変化の兆しがうかがえる。改訂された学習指導要領で探究的な学びが重視されたためだ。有名観光地を見学するだけでなく、班別で課題を決めた探究学習や農業や伝統文化の体験、民泊や農泊をスケジュールに組み込む修学旅行が増えている。
新潟県が県外からの修学旅行、愛媛県今治市が市内での宿泊や観光施設利用に助成金を出すなど、全国の地方自治体が修学旅行誘致に力を入れ始めたことも追い風になっている。京都市も2023年度から閑散期に宿泊する修学旅行生に舞妓(まいこ)の
・舞踏観覧
・交流体験プログラム
の無料提供を始めた。
民泊や農泊は地方の人口減少や高齢化で受け入れ世帯が減少するなど課題もあるが、日本修学旅行協会の高野満博事務局長は
「人手不足や物価上昇、オーバーツーリズムなどさまざまな要素が絡み合い、修学旅行が多様化に向けた変化の時期に入ったのではないか」
と見ている。京都市でも混雑が深刻なのは、東山区の清水寺、祇園、伏見区の伏見稲荷大社、右京区と西京区にまたがる嵐山、中京区と下京区にまたがる四条河原町など。それ以外だとある程度、ゆっくり観光でき、有名観光地でも朝早くなら人出が少ない。体験学習できる場所も西陣織や茶道、尼僧修行など盛りだくさんだ。
京都市観光MICE推進室は、
「観光地や公共交通の混雑は市民の暮らしにも影響を与えている。旅行の時期や時間、場所を変えて混雑を避けるよう修学旅行に限らず、観光客全般に協力をお願いしたい」
と呼び掛けている。修学旅行が変化の時代を迎えるなか、どうやって
・混雑緩和
・京都ならではの修学旅行体験
を両立させるのか、定番の修学旅行先という立場に安閑としていられない難題が京都市に突きつけられている。