迫りくるEVシフトで、ディーラーの「営業スタイル」はどう変わるのか?
新車市場では、EVシフトが進行中だ。2022年には世界のEV販売が14%に達したが、日本は2023年に3%と遅れをとっている。政府は2035年までに新車の100%を電動車とする目標を掲げている。これにともない、ディーラーはEVに関する知識を向上させる必要があり、充電設備などの新たな付随商品の販売も求められている。また、教育体系の見直しも不可欠だ。進化する営業スタイルに適応できない従来型の営業マンは、業界から淘汰される危険性が高まっている。
教育体系改革の必要性

今後、EVのラインナップがさらに充実し、販売割合が増えることで、ディーラーには新たな負担がかかると筆者は考えている。
EVを導入するには、家庭や施設に充電用コンセントを設置したり、EVの活用を促進するためのV2H(ビークルトゥホーム)システムを導入するなど、付随する商品の販売が求められる。現在、ディーラーはメーカーの提携業者と協力し、設置工事の代理業務を行っているが、今後このような取り組みはさらに増加すると見込まれる。
例えば、太陽光発電システムや蓄電池の販売にも手を広げる可能性があり、電力の小売りに参入するディーラーも現れるかもしれない。このような場合、ディーラーの営業マンは車の知識に加え、これら新しい分野についても学ぶ必要がある。
現在、一部のディーラーでは、携帯電話など車とは関係のない商品の販売のように、営業マンに高い目標を設定し、達成できない場合に“自爆営業”を暗黙に求める事態が生じているが、今後はEV関連の電力分野でも同様のことが増える可能性がある。
もちろん、契約から施工までのプロセスではなく、リードの獲得や設置業者への引き渡しを目的とした顧客誘引がディーラーの役割になるだろう。
このような状況の変化にともない、ディーラーの教育体系も変わることが予想される。従来の社内講師による研修だけでは不十分となり、外部ベンダーが提供するツールや販売支援を取り入れ、多くのステークホルダーを巻き込んだ商品販売が進むと考えられる。