EV開発で大注目! 結局「全固体電池」は何がスゴいのか
全固体電池自体はすでに実用化されており、小型家電のバッテリーにも採用されているが、大型製品の技術としてはまだ研究段階であり、自動車用バッテリーとしての今後の技術開発が待たれる。
加速する中国のアプローチ

全固体電池は、トヨタや出光興産だけが開発している技術ではなく、世界中のさまざまなメーカーが開発に乗り出している競争の激しい分野である。
まず、日本の自動車メーカーでは、トヨタに次ぐ規模の日産とホンダが開発を進めており、ここ数年、関連技術の発表が相次いでいる。日産は2024年度に量産ラインの研究を開始し、2028年までに量産車に採用すると発表している。ホンダも2024年に430億円を投じて全固体電池の量産実証ラインを構築する計画で、具体的な開発技術を公表している。
さらに中国は最近、この地で全固体電池の開発に着手しており、2024年初めには中国全固体電池産学研共同創新屏平台(CASIP)という組織が設立された。中国は現在、EVの開発・生産で世界をリードしており、多くの自動車メーカーやバッテリー関連企業がCASIPに参加している。
中国企業は全固体電池用の固体電解質について、日本企業とは異なるアプローチをとっており、これまで全固体電池の主流とされてきた硫化物や酸化物ではなく、扱いやすい塩化物を採用するようだ。
中国企業による本格的な研究開発はこれからだろうが、日本企業とは開発規模がまったく異なるだけに、そのスピード感は脅威だ。
これまでの自動車開発は、エンジンやモーターといった“自動車らしい技術”の開発競争であったが、これからは材料技術を中心に、どの企業が全固体電池を量産化できるかが注目される。