激減する国内「貨物輸送」 ANAはEC向けサービス開始で「定期便の空きスペース」を有効活用できるか?
ANAとロジレスは、4月1日からEC向けの新しい物流サービスを開始した。さまざまなメリットがうたわれているが、目玉は飛行機を使った「速達化」だろう。
物流2024年問題は追い風になる?

国内航空貨物輸送の新たなサービスは、ANAだけではない。ヤマト運輸は、3機の貨物専用機をリースして、2024年4月11日から自社専用の貨物機で国内貨物輸送を開始する。背景には「2024年問題」や「ドライバー不足」があり、安定した長距離輸送の確保を目的としているという。
なお、運航にあたっては、A321ceo P2F型機を3機使用し、JALのグループ会社のスプリング・ジャパンに委託。東京(成田・羽田)~北九州、札幌をはじめとした4路線で、1日あたり計21便を計画している。物流2024年問題、ドライバー不足を背景に、ANAとJAL双方で国内航空貨物の活性化が始まるのは、象徴的な出来事ともいえよう。
国土交通省の資料によると、2021年における1001km以上の国内貨物輸送のシェアは、
・船舶:65.8%
・トラック:23.0%
・鉄道:10.5%
・航空機:0.6%
と、航空機のシェアは
「0.6%」
しかない。輸送距離が700km以下となると途端にトラック輸送の独壇場となるため、やはり航空貨物の活路は
「700km以上」
とならざるを得ない。そういう意味では、今回ANAが開始する岡山は東京からだと約650kmであり、長距離輸送メリットを生かせる“絶妙な距離”といえる。
なにはともあれ、現状で0.6%しかシェアがないことをポジティブに捉えるなら、伸び代しかないということだ。ANA+ロジレスの定期便の空きスペース活用にしろ、JAL+ヤマト運輸の貨物専用機にしろ、今後どこまで活用が広がるのか楽しみなところだ。