鉄道貨物の「コンテナ」はなぜ普及したのか? 知られざる実力と可能性とは

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鉄道貨物の存在感を回復させ、効率性を向上させた「コンテナ化」。その現在とは。

特急より速い貨物電車もある

両側面が開くコンテナ(画像:JR貨物)
両側面が開くコンテナ(画像:JR貨物)

 JR貨物はさらに速達性を高めるため、コンテナ輸送のための電車M250系「スーパーレールカーゴ」も運行している。佐川急便が貸し切りで使用しており、最高速度は時速130km、東京貨物ターミナル(東京都品川区)から安治川口(大阪府大阪市)まで運行されている。所要時間は6時間強、在来線時代の東海道本線電車特急よりも速い。

 スーパーレールカーゴのような車両は簡単にはつくれなくとも、現在のコンテナ車の多くは最高速度時速110kmで走れるようになっており(条件による)、この速達性と定時性が拠点間物流の安定に役立っている。

 もしコンテナがなかったら鉄道貨物というのはかなり非効率で、現在はほそぼそと続いているだけになっていたのかもしれない。

 厳しいと言われている鉄道貨物も、コンテナシステムの合理性を最大限にアピールすることで大きな可能性を見いだせるのだ。

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