日本の「高速料金」は高すぎやしませんか? 中国の2.7倍、イギリスは原則無料 まぁ事情がおありでしょうが
高速道路料金は開通以来数年ごとに値上げされ、利用者の負担は徐々に増えている。そもそもなぜこんなに高いのか、そして将来はどうなるのか。
建設にまつわる特殊課題
日本の高速道路の料金が高いのには、さまざまな理由がある。第一の理由は、日本の
「特殊な地形」
に関係している。国土の約7割は山地であり、平野部は諸外国に比べて少ない。そのため、高速道路は難所に建設しなければならず、山をつなぐ橋や山あいのトンネルの数を増やさなければならないため、建設費や維持費が大幅に増加する。
また、日本は地震大国であり、対策のための補強・補修工事費も必要となる。歴史のある路線であればあるほど、耐震補強工事は高額になる。さらに、日本の道路そのものが1960年代の高度経済成長期に一気に建設され、高速道路も計画・建設されたが、そのときの多大な借金をいまだに返済中である。
こうした理由から、日本の高速料金は高く設定されている。ちなみに、日本は諸外国に比べて税金が安く設定されており、高税率国では高速道路の維持費を
「税金でまかなっている」
ため、高速料金が安く設定されているという見方もあり、高速料金だけで一概に判断するのは難しいのかもしれない。