「猛スピードのクルマはいらない」 これからの高齢化社会に必要な“まちづくり”とは何か? そのヒントは欧米になかった!
人口の3割を占め、日本経済を支える約4000万人の高齢者。シルバー社会のまちづくりとモビリティはどうあるべきか。
ウォーカブル政策の評価と課題

このような状況下、国交省は「「居心地が良く歩きたくなるまちなか」からはじまる都市の再生」を打ち出した。
現在160の自治体が「ウォーカブル推進都市」に名乗りをあげ、73都市にウォーカブル区域を設定する計画だ。街路に面した民有地を広場にするなど公共空間化を進め、店舗やオフィスなどの低層部をリノベーションして開放し、街路自体を広場化し歩きたくなる空間や滞在環境を、財政、税制、金融で支援するというものだ。
現在、都市には、歩行者に加え、
・自転車
・オートバイ
・乗用車
・貨物車
・鉄道
・飛行機
などの多様なモビリティ手段がある。そこへ、
・ウーバーイーツの配達員
・コンビニやAmazonの配送車
・電動キックボード
が加わり、モビリティ同士の摩擦が起き、めちゃくちゃな状態だ。
国交省はこれらをひっくり返して「歩く」をベースにしたモビリティ体系を目指している。都市空間を
「自動車中心から人中心へ」
と改変する動きだ。背景には「多様な人々の出会い・交流を通じてイノベーションの創出や人間中心の豊かな生活の実現、内外の多様な人材、関係人口を引き付ける好循環の都市」にしていく狙いがある。
この取り組みは、「自動車・高速道路」主体の都市づくりから「歩行者」をベースに都市を再構築し、都市の多様性を取り戻そうとする政策であり、大変評価できるものである。ただ、歩くのも健康に悪くないが、若干疑問がある。