2019年から検索急上昇! 「プリウスミサイル」というネットスラングが流行したワケ

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「プリウス・ミサイル」という言葉はネット上で特に有名だ。トヨタ・プリウスが制御不能に陥り、他の車両に衝突した際にミサイルのように見えるからである。いわゆるネットスラングである。

背景に車種の高普及率

HVのシフトレバー(画像:写真AC)
HVのシフトレバー(画像:写真AC)

 プリウスが自動車事故の報道に頻繁に登場するのは、このクルマの事故率が高いからではなく、別の要因による。プリウスは環境性能と経済性から多くのドライバーに選ばれているトヨタのHVである。この普及率の高さが、プリウスが事故報道で目立つ理由のひとつである。

 2022年までに、日本におけるプリウスの累計販売台数は100万台を突破。プリウスは世界各国で人気車種となっており、世界販売台数は500万台を超える。

 しかし、これだけ多くの人に選ばれているプリウス自体に非はない。問題はあくまでもドライバーにある。特に高齢者ドライバーの場合、プリウス独特の静かな走行環境、スムーズな加速、特殊な操作に慣れずに運転を誤り、事故を誘発するケースが多い。

 なお、インテージの自動車に関する調査「Car-kit」のデータによると、4代目プリウスの購入者は60代以上のシニア層が過半数を占めている。

 また、情報サイト「MOBY」が2022年に発表した新型プリウスに関するアンケート調査では、新型プリウスに興味があるかという質問に対し、「興味がある」と回答した50代、60代は48.68%と約半数を占めた。その理由は「低燃費」「環境にやさしい」といった印象のようだ。

 しかし、そのような高齢者にとって、プリウスの操作方法は複雑に映るのかもしれない。例えば、プリウスのシフトレバーがわかりにくいという理由も挙げられている。

 プリウスのシフトレバーは小型でジョイスティックのような形状をしており、横に倒して前後に動かす。この操作方法は、特に初めてプリウスに乗る人には直感的に理解できないかもしれない。

 しかし、繰り返しになるが、事故の原因はプリウスではなくドライバーの過失である。

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