クルマ点検時、ディーラーがやたらと「メンテナンスパック」を勧めてくる理由

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ディーラーにクルマを点検整備に出したとき、メンテナンスパックを勧められたことはないだろうか。そのメリット・デメリットとは。

ユーザー目線の購入メリット・デメリット

自動車ディーラーのイメージ(画像:写真AC)
自動車ディーラーのイメージ(画像:写真AC)

 では、実際にメンテナンスパックを購入した場合のメリットとデメリットを見ていこう。まずはユーザーの立場のメリットから。

●事前に点検 + オイル交換を申し込める
 忙しいビジネスマンは、車検やオイル交換の時期を忘れがちだ。また、一回一回の点検費用を支払うと、意外と高額になってしまう。メンテナンスパックに加入していれば、次の車検までの車検代やオイル交換代を前払いできるので、計画が立てやすくなる。

●都度払いより安い
 クルマは当然、使用頻度が高いほど劣化が進む。人間と同じように、定期検診や消耗部品の交換してデトックスをしておけば安心だ。半年に一度の点検とオイル交換で1万円以上の出費が必要だが、パックで購入すればいくらか節約できる。

●日本全国どこでも使える
 正規ディーラーが販売するメンテナンスパックは、同じメーカー系ディーラーであれば全国どこでも依頼できる。全国転勤や単身赴任で自宅に帰る可能性がある人にとっては、「購入したお店でしかパックが使えない」という事態に陥らないというメリットがある。

●途中解約ができる
 家族構成の変化やクルマ自体の故障などで、クルマを買い替えることはあり得る。そのときにまだメンテナンスパックの中身が残っているともったいないと感じるかもしれないが、中途解約ができる。ただし、解約には一定の手数料がかかる場合があるので注意してほしい(同一メーカーによる買い替えであれば、手数料がかからない場合もある)。

 次にデメリットだ。

●まとまったお金が必要になる
 当たり前だが、複数の検査費用を一度に支払う必要があるので、数万円を一括で支払わなければならない。お得ではあるが、痛い出費である。

●ディーラーに入庫しなければならない
 整備工場と付き合いがあるなど、事情がある人にはデメリットとなる。メンテナンスパックはクルマを購入したディーラーで利用するのが基本となるからだ。

●走行距離が少ないユーザーにとっては割高になることもある
 半年に一度の点検とオイル交換はありがたいが、クルマをほとんど使わないユーザーにとっては、オイル交換がもったいないと感じるかもしれない。都市部などでは、半年で1000km程度しか走らない人もいるので、その場合は割高感が否めない。

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