LRTで五合目まで疾走? 期待の「富士山登山鉄道構想」が地元でひんしゅく買っているワケ

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最近、富士山に関する報道が増加している。その理由は、世界文化遺産の登録から10年を迎えるタイミングと、山梨県が掲げる「富士山登山鉄道」構想にある。構想の深淵に迫る。

鉄道の往復料金に地元から批判

富士スバルラインの車種別交通量及びマイカー規制期間の推移(画像:山梨県)
富士スバルラインの車種別交通量及びマイカー規制期間の推移(画像:山梨県)

 世界遺産抹消という事態を招く危険性もあるのに、入山料の徴収による来訪者の制限すら実施できないのはなぜか。その理由は、観光産業が停滞することの危惧があるためだ。

「富士登山鉄道」は、この根本的な解決方法といえる。山梨県の構想では鉄道の往復料金は1万円、年間300万人の利用で早期に黒字化が可能としている。ただ、この1万円という料金設定が衝撃を与えている。

 なにしろ、河口湖駅から富士スバルラインを経由して五合目に至るバス料金は大人往復で

「2300円」

だからである。ゆえに1万円はあまりに高額と批判対象になっている。

 山麓の富士吉田市の堀内茂市長は、既に電気バスが導入されていることなどを挙げ、現状維持を求めている。また地元紙『山梨日日新聞』2023年4月11日付に掲載された、新県議に対するアンケートでは、県議のうち賛成が35.1%、反対が13.5%となっている。県議会でも多くが態度を保留している。

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