ゼロコロナ緩和で「中国航空会社」が各国脅威になる実に明快な理由
2022年12月7日付のロイター通信から興味深い記事が配信された。内容を要約すると、中国のゼロコロナ政策緩和が、欧州と中国の「新たな摩擦」になるのではないかというものだ。
ウクライナ戦争とロシア領空通過禁止

前置きは長くなったが、このゼロコロナ政策緩和を受けて配信されたのが冒頭で紹介したロイター通信の記事である。ゼロコロナ政策の緩和と合わせて、中国の航空便規制の緩和が中国と欧州間の新たな火種となるのではないかというものだ。
2022年2月に発生したウクライナ戦争によって、2023年2月現在、欧州各国や日本の航空便はロシア領空の通過を停止している。これは各国がロシアの航空会社の自国領通過を禁止した措置に対抗して、ロシアが領空通過を禁止したものだ。
日本の航空会社もロシア領空の通過を停止している。そのため、各国の航空会社は中央アジア上空を経由するルートや冷戦下のようにアンカレジ上空ルートへと切り替えざるを得なくなった。各国の航空会社はウクライナ戦争以前よりも時間と燃料が多くかかるルートで欧州と東アジアの間を結んでいる。
この制限を受けない国がある。中国やインドなどだ。これらの国々はロシアの航空会社に自国領の飛行を禁止しておらず、ロシア領も通過できる。このうち、インドについては、インドと欧州を結ぶ路線はロシア領空を通過する必要がないか、通過しなくても影響がほとんどないため、欧州の航空会社が不利益を被ることはなかった。
中国は違う。
「東アジアと欧州の最短距離」
を飛行でき、欧州各国や日本などと比べても有利となっている。これまでは貨物便しか飛んでいなかったが、旅客便が復活すると、欧州勢が不利になる。これが、ロイター通信が警鐘を鳴らした理由だ。