鉄道は即寸断! 豪雨の「橋梁被害」はなぜあんなにも厄介なのか
近年、災害の被害が拡大している。台風や集中豪雨の度に鉄道が被害を受けるという場面も多くなってきた。こうした被害の増大に伴い、国土交通省では、国土強靭化という観点から対策を立てようとしている。
輸送網をどう維持するか

年々拡大する被害拡大を防ぐために、国土交通省は橋梁に注目し、対策を立てている。それだけでなく、2018年に鉄道軌道整備法が改正され、これまで赤字会社の赤字路線にしか補助できなかったものが、激甚災害そのほか特に大規模な災害を受けた黒字会社の赤字路線に対しても、補助を行うことが可能になった。そして、一定の要件を満たす場合には補助率をかさ上げすることも可能になった。
鉄道路線をどう維持するかという問題は、近年注目を浴びる問題となっている。だが、維持すべき鉄道路線をどう考えるのかということも重要だ。東日本大震災などで、寸断された貨物輸送をある種の職人芸で維持する、もしくは迂回ルートを取ることによって、貨物輸送を維持するという経験から、迂回路の重要性が認識されてきた。
しかし、どの程度維持するかという問題もある。例えば、北海道新幹線の延伸では、並行在来線の扱いが問題になっているが、廃止の対象となっている函館本線の長万部~小樽間については貨物路線としての維持も難しいとされている。すなわち、貨物輸送網の維持という観点であっても、残せないという路線も出てきている。
地球温暖化や少子高齢化の問題の緩和のために、モーダルシフト(環境負荷の小さい鉄道や船舶を使った貨物輸送への転換)が提唱されているが、それを支える体制をどうするかも考えるべきだろう。
輸送網を維持するために、在来線への投資を増やすのか、貨物輸送を含めた新幹線の多機能化を図るのか、などこれに対する方策はさまざまだ。防災というだけでなく、今後の輸送体系をも視野に入れた方策が必要となるだろう。