「もくろみが外れた」 トヨタが見直しを迫られるBEV戦略、想像以上の普及スピードにたじろぐ現実

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トヨタがBEV戦略の予測にズレが生じていることを認めた。その背景には何があるのか。

9月末時点で戦略見直しに触れず

トヨタ自動車のウェブサイト(画像:トヨタ自動車)
トヨタ自動車のウェブサイト(画像:トヨタ自動車)

 ブルームバーグによると、9月末にラスベガスに集まった自動車ディーラーに対し、豊田社長は、「バッテリー駆動車の普及には、メディアで報じられているような期間よりも長い時間を要するだろう」と指摘し、全方位戦略への専念をするとしていた。

 また、カリフォルニア州やニューヨーク州のガソリン車を事実上販売禁止する規制についても、

「現実的にいうと、達成は難しそうに思える」

と述べていた。

 おそらく、今現在のバッテリーや自動車メーカーの製造能力からBEVの販売台数を推計すると、豊田社長の発言どおり達成は難しいのだろう。しかし、BEVは100年に1度ともいわれている技術革命であり、「現代のゴールドラッシュ」なのだ。

 金脈を目当てに資金と人材を多量に投入すれば、現時点では想像できないスピードで発展し、思いもよらない結果を生み出すのが科学技術だ。刻々と変化する世界のスピードについていけるかどうか、トヨタには対応力と創造力が求められている。

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