ミサイルからの避難は「地下鉄駅」で? 東京都が避難施設に指定も、国からは「気密性困難」でダメ出しの過去

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東京都は9月30日、ミサイル飛来などを想定し、都民1400万人分の一時的な避難施設の確保を公表した。しかし本当に役立つのか。

都市伝説としての核シェルター

泉岳寺駅(画像:写真AC)
泉岳寺駅(画像:写真AC)

 ところが、実際に指定された施設を見てみると被害の軽減は疑わしい。

 まず、公共施設として指定されているのは、各区の庁舎などだ。中央区の築地児童館、新宿区の新宿区立新宿スポーツセンター、世田谷区の北沢タウンホールのほか、公民館や児童館、集会所、東京オリンピック・パラリンピックで使用された施設なども指定されている。

 地下駅舎では

・泉岳寺駅(都営浅草線)
・目黒駅(三田線)
・光が丘駅(大江戸線)
・高田馬場駅(東西線)
・新桜台駅(西武有楽町線)

などが指定されている。地下駅舎以外の施設も多いが、今回は、地下鉄の駅について中心に考察する。地下施設は地上施設よりも頑丈そうに見えるが、実際のところ、被害の軽減が期待できるだろうか。

 戦争を目的として、日本に弾道ミサイルを発射する国があると仮定すると、生物兵器か核兵器を積んだミサイルが飛来してくると考えるほうがよいだろう。そうした場合、地上施設がダメでも、地下鉄駅は避難施設として役割を果たせるのか。

 残念ながら、それは期待できない。

「永田町駅(地下36m)は核シェルターに使う意図がある」
「大江戸線は核シェルターだけでなく、練馬駐屯地から陸上自衛隊が移動できるように設計されている」

といった話はまことしやかに語られているが、全て都市伝説にすぎない。大江戸線の六本木駅のホームは地下42.3mと日本で最も深い位置にある。これでさえ、核ミサイルが落ちたら耐えられるかどうかは疑わしいとされている。

 比較されるのは、諸外国の実例だ。旧共産圏では核戦争を想定し、核シェルターを兼ねた地下鉄駅が多く建設されており、現在も使用されている。

 例えば、ウクライナの首都・キーウにあるアルセナーリナ駅は地下約105m(世界一)にある。北朝鮮も同様で、地下鉄駅は核シェルターを兼ねて地下深くにある。これらの施設と異なり、日本の地下鉄駅は浅いところにあり耐爆設計もなされていない。

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