なぜ春日・後楽園駅前の再開発は「こんなに迷う」のか? 総事業費1360億円の大型事業で店が見えない! 都内屈指の好立地で何が起きているのか――商業施設の動線に見る課題とは
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酷評相次ぐ文京ガーデンの現地ルポ

文京区小石川。江戸時代から武家屋敷や寺院などが置かれ、現在は住宅地として知られるエリアだ。付近には東京ドームや小石川植物園などの観光地もあり、多くの人でにぎわう場所でもある。
そんな東京でも屈指の好立地といえる場所で、約1360億円もの費用をかけて再開発されたのが「文京ガーデン」だ。三井不動産など大手デベロッパーも参加組合員として参画した大規模再開発だった。
しかし、商業施設部分はにぎわいに欠け、YouTubeなどのメディアで酷評が相次いでいる。そんな文京ガーデンの実態を、2026年8月末の訪問時の状況と合わせて紹介しよう。
1360億円を投じた大規模再開発

文京ガーデンは、文京区が主導する春日・後楽園駅前地区市街地再開発事業として、白山通りとえんま通り商店街に挟まれた2.4haもの面積を持つ再開発プロジェクトとして始まった。
2001(平成13)年に始動したこのプロジェクトは、当初2006年の開業を予定していた。しかし、環境影響などの問題もあり、本格的に動き出すのは都市計画が定められた2009年となる。
その後、2012年に事業が開始され、2016年に本体工事に着手。2018年には文京ガーデンの名称が決定された。ここまでに、再開発を行う主体も三井不動産に決まっている。
再開発対象地区にはすでにいくつかの高層ビルが存在していたが、住友不動産後楽園ビル(1998年竣工/20階建て)など比較的新しい建物はそのまま残し、古いビルだけを取り壊して開発を進める形が取られた。
このため、再開発地区は西・南・北の3地区に分けて開発された。西地区には比較的小規模な店舗や事業所が集まる「文京ガーデン ザ ウエスト」、南地区には三菱食品などが入居するオフィスビル「文京ガーデン ゲートタワー」など3棟、北地区には40階建ての高層マンション「パークコート文京小石川 ザ タワー」など2棟が建てられた。
また、各街区の中心には6500平方メートルもの広さを持つ緑地「グリーンバレー」を整備するなど、緑豊かな敷地を整え、地域住民の憩いの場として使ってもらう計画となった。
各街区は段階的に完成し、2023年11月に建築工事が完了した。総事業費は1360億円にのぼる大型事業となった。
こうして完成した文京ガーデンだが、完成後はYouTubeなどで、施設の動線やテナント構成を疑問視する動画も公開されている。この実態を確かめるため、2026年8月下旬の土曜日に訪問した。