地方にある「パチンコ店の駐車場」はなぜ異常に広いのか?

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地方国道沿いに広がるパチンコ店の巨大駐車場。2021年の市場規模14.6兆円、粗利2.54兆円の巨大産業は、車社会と資本戦略が生んだ合理的投資の結晶であり、地域経済や土地活用の実像を映す。

異様な広さの理由

地方のパチンコ店のイメージ。
地方のパチンコ店のイメージ。

 地方の国道を走っていると、突如として視界に広がる「アスファルトの海」が現れる。その先に並ぶ巨大なネオンと建物は、パチンコ店特有の景観である。1930(昭和5)年に名古屋で最初の店舗が許可されて以来、この産業は日本独自の娯楽として全国に浸透した。2021年の貸玉料による市場規模は14.6兆円に達し、2023年の粗利は2.54兆円に上る。1825社の企業(同年)が競い合う巨大市場では、広大な駐車スペースの維持も緻密な計算に基づく判断である。

 平日の昼間、稼働率がそれほど高くなくても、この面積が必要とされる理由は、土地代の安さだけでは説明できない。駐車場の広さ自体が、売上を支える経営戦略の中心にある。地方のロードサイドでは、駐車場は建物の付属施設ではなく、高速で移動する車から消費行動へと移るための緩衝地帯だ。

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