「送料が高すぎる」 熊本の町でふるさと納税“6億円消失”――50%ルールと物流高騰の衝突とは
募集費用50%ルールの壁を、制御不能な物流インフレが打ち砕いた。山都町は経費率56.14%を記録し、指定取消による6億円の減収に直面。デジタルな寄附促進と物理的な輸送コスト高騰の衝突は、地方財政の脆弱性を露呈させた。政府がさらなる費用抑制を模索する中、地域経済を支える供給網の限界を追う。
6億円が消えた町

ふるさと納税を巡って、国と自治体の関係に大きな波風が立っている。人口の少ない自治体にとって、ふるさと納税は貴重な税収をもたらす。Amazon、楽天市場等のECサイトを通じて、魅力的な返礼品をPRし、大衆の目と寄附金を集める。そうしたことが、自治体にとって重要な公共事業となった。
しかし、そんなふるさと納税が
「募集費用の設定」
を巡って騒動になっている。画面上の操作で完結する寄附に対し、実際の配送現場ではエネルギー価格や労働力不足といったコストが積み上がる。輸送費の高騰は、これまで自治体が軽視してきた移動の負荷が、制度の収益性を根底から壊す強力な変数として現れたことを示しているのだ。