「割高」「損しそう」 カーリース認知広がるも、“ネガティブイメージ”が消えない根本理由

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全国3000人を対象とした調査で、カーリースの認知率は65.8%に達し、4年前から18.7ポイント上昇した。しかし未利用者の半数以上は「仕組みがわかりにくい」「割高で損しそう」と回答する一方、実際に利用した人の満足度は89.2%にのぼる。この乖離は情報の不透明さと契約条件の非標準化に起因しており、透明化と整備が進めば、カーリースは日本の自動車利用モデルを刷新する有力な選択肢となる可能性を秘めている。

認知拡大と課題

全国男女3000人対象によるカーリース認知状況・イメージ・利用満足度のインターネット調査(画像:ナイル)
全国男女3000人対象によるカーリース認知状況・イメージ・利用満足度のインターネット調査(画像:ナイル)

 ナイル(東京都品川区)は、個人向けカーリースサービス「カーリースカルモくん」の認知状況やイメージ、利用者満足度について全国の男女3000人を対象にインターネット調査を実施した。調査期間は2025年7月16日から22日で、有効回答数は3000件である。

 調査の結果、カーリースを「知っている」と答えた人は全体の65.8%に達し、2021年の47.1%から大幅に増加した。利用経験者も13.9%と増加傾向にある。しかし、リースのイメージを尋ねると、

・仕組みがわかりにくい:24.3%
・割高で損しそう:18.8%

と否定的な回答が目立った。認知の広がりに比べて「理解」が追いついていないのだ。

 ネガティブなイメージは主に三つの要因が考えられるだろう。まずは情報構造の複雑さである。カーリースは自動車ローンや残価設定ローンと似た側面を持つが、契約内容は異なる。

・走行距離制限
・中途解約不可
・残価精算

などの条件が複雑に絡む。販売現場では定額で楽と強調される一方、細かい条件は十分に説明されないことも多い。その結果、

「理解できない = リスクがある = 損する」

という心理的連鎖が生じやすい。これは、日本の「所有」文化による心理的抵抗でもある。日本では

「ローン完済後 = 車が自分のものになる」

という価値観がいまだに根付いている。リースは契約満了時に車が残らないため、払い続けても何も残らないという不安が生まれる。法人利用を中心にリース文化が定着している市場とは状況が大きく異なる。

 提供側の販売戦略と透明性不足も外せない。多くの広告では「月々○円で新車に乗れる」と打ち出すが、実際には任意保険や走行距離制限などが別途必要になる。残価設定ローンなど過去の自動車金融商品の経験から、思ったより高くついたという記憶を持つ消費者も少なくない。

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