「価格重視」は時代遅れ? 4割超の中古車販売店が来店減に苦戦する根本理由
信頼なき店は選ばれない──来店数が伸び悩む販売店は41.7%、問われるのは“売り方”ではなく“在り方”だ。信頼構築と情報開示を怠る店は、もはや市場に居場所がない。JU埼玉の最新調査(回答数1,006)から浮かび上がった、中古車業界の構造的課題とは何か。
認定制度標準化への業界課題

では、どうすれば変えられるのか――。
第一に、「保証制度とアフターサービス体制の強化」である。購入判断の決め手として「保証制度や認定制度が影響している」と回答した店舗は77.7%に達しており、これらの制度は
「実質的な集客ツール」
と認識すべきだろう。保証を有料で標準付帯としている店舗は27.6%にとどまるが、保証制度の整備と説明徹底によってトラブル対応コストを減らし、信頼獲得と集客強化を同時に実現できる余地がある。
第二に、「第三者機関による認定制度の活用」である。現在、全体の76.9%が「すでに活用している」「活用を検討している」と回答しているが、これはいまだ「自主的対応」の域を出ていない。業界団体が主導する認定制度の標準化と、保証範囲・説明責任のガイドライン制定が必要である。認定の有無が消費者にとっての選別基準になれば、価格競争からの脱却も視野に入る。
第三に、「トラブル予防と信頼形成の仕組みづくり」である。納車前点検や整備内容の標準化に取り組む店舗は46.3%、故障リスクの説明に努める店舗は43.5%と一定の意識は見られるが、これは一部にとどまる。本来、点検プロセスの開示やダブルチェック体制の明示は、トラブルを未然に防ぐだけでなく、店舗側の誠実性を示す手段でもある。これらは一見コストに見えるが、集客・販売後の対応負担を減らす「投資」と捉えるべきだろう。
また、接客品質と価格の透明性も差別化の軸となる。調査では、「スタッフの接客力と説明のわかりやすさを強化したい」と回答した店舗が43.4%と最多であり、「支払総額の透明性(39.9%)」「保証・アフター対応の品質(37.8%)」がこれに続いた。単に売るから、理解して納得して選んでもらうへの転換が求められている。