「価格重視」は時代遅れ? 4割超の中古車販売店が来店減に苦戦する根本理由
トラブル対応兼任43%の負荷構造

調査期間は2025年7月11日から7月15日まで。調査方法はPRIZMAによるインターネット調査で、回答者は1006人にのぼる。調査対象は中古自動車販売店の経営者や販売担当者だ。調査元は埼玉県中古自動車販売商工組合JU埼玉、モニターはPRIZMAリサーチが提供した。
この背景にはいくつかの要因がある。第一に、消費者の購買判断における基準が変化している点だ。かつては価格と車種が主要な選定軸だったが、いまや
「信頼性」
がそれらと同列、あるいはそれ以上の判断基準となっている。これはSNSや口コミサイトなど、情報の透明性が飛躍的に高まったことによって、店舗ごとの対応力や信頼の可視化が可能になったことと無関係ではない。
ところが、中古自動車販売店の多くはこの変化に制度的・人的リソースの面で追いついていない。調査では、トラブル発生時の対応を「営業担当が兼任している」と答えた店舗が43.0%と最多であり、明確なアフターサービス部門や専任体制がないことが常態化している。これは、専門知識を持たない営業担当に多重な業務負荷を強いており、結果的に対応品質のばらつきや顧客満足度の低下につながっている。
さらに、事前説明の不徹底も問題だ。「書類を作成し、口頭でも丁寧に説明している」とした店舗は43.2%に留まり、「口頭のみ」「書類のみ」「どちらもなし」といった店舗が約5割を占める。購入後のトラブルの多くが
・不具合・故障(38.4%)
・保証内容の不明確(33.4%)
に起因していることを踏まえると、これらの説明不足は確実に顧客の不信と離反を招いている。
集客面での打開策として、販売店の多くは自社ホームページやSNSの更新強化(38.0%)を進めているが、ウェブ施策が全体の購買体験と連動していなければ効果は限定的である。来店後の接客や説明が追いつかなければ、ウェブ広告による一時的な流入も購買に結びつかない。また、紙媒体やイベントなどのオフライン施策も依然一定の割合で継続されており、販売店側の「旧来型モデル」からの脱却の鈍さも感じさせる。