中古車をフリマで売っただけで逮捕? 「営利性」で変わる古物営業法のワナ、3年以下の懲役リスクとは

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中古車取引は業者間が中心だが、個人取引の増加で法の適用範囲が不透明だ。営業認定は一回取引でも可能で、本人確認義務も厳しい。違反は罰則や許可停止につながる。許可申請は手続きが複雑で約40日かかり、許可後も帳簿記載や標識掲示が必須。法令順守が信頼と安定経営のカギとなる。

古物商許可取得の落とし穴

自動車(画像:写真AC)
自動車(画像:写真AC)

 古物商許可を得るには、申請手続きが必要となる。単に書類を出せば終わるわけではない。とりわけ中古車を扱う場合は注意が要る。高額商品を扱う以上、それに見合う責任も求められる。一般的な古物よりも、慎重な準備が必要になる。

 古物商は営業所ごとに業務の適正化を目的として、管理者をひとり選任しなければならない。特に混乱しやすいのが、誓約書の提出だ。個人で申請し、申請者自身が管理者も兼ねる場合、誓約書は2通必要になる。法人の場合はさらに複雑だ。

 代表者や役員が管理者を兼ねる場合、その人物には役員用と管理者用の誓約書をそれぞれ提出する必要がある。立場を兼ねるほど、提出書類は増えていく。

 見落とされがちなのが「欠格事由」だ。

・暴力団関係者
・過去に許可を取り消された者

は申請できない。このルールは管理者にも適用される。法人であれば役員全員が対象になる。誰かひとりでも該当すれば、許可は下りない。事前に経歴を洗い直す必要がある。もっとも手間取るのは書類の準備だ。

・略歴書
・本籍入りの住民票
・誓約書
・身分証明書

などが申請者と管理者の両方に求められる。身分証明書と聞くと運転免許証を思い浮かべがちだが、ここで必要なのは本籍地の市区町村が発行する「本物の身分証明書」である。

 申請手数料は1万9000円。不許可や申請の取り下げとなっても返金はされない。申請から許可が下りるまでの目安は40日以内。ただし、これは書類に不備がない場合に限る。記入漏れや添付忘れがあると、その分だけ遅れる。

 中古車販売の開業を急ぐ場合、期間の長さがより重くのしかかる。店舗の賃貸契約や在庫調達の段取りを考えると、許可申請は開業予定日の2か月前には済ませておきたい。書類を提出しても、許可の連絡が来るまでは営業ができない。この点も見落とすべきではない。

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