もう「謎の建物」とは言わせない! 物流施設が地域貢献でイメージ激変? 福利厚生、災害協定、地元開放…その真の狙いとは

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近年、日本の大規模物流施設市場は活況を呈しており、特にマルチテナント型の開発が進んでいる。ネット通販の成長や2024年問題を背景に、立地や機能面での優位性が強調される中、地域貢献や福利厚生施策が入居企業へのアピールポイントとなっている。これらの施策が、労働環境改善や地域振興にどう寄与するかが注目される。

機能重視の物流施設が求められる時代

2024年竣工の「SANKEILOGI府中」 供用ラウンジ(イメージ画像:サンケイビル)
2024年竣工の「SANKEILOGI府中」 供用ラウンジ(イメージ画像:サンケイビル)

 大規模物流施設の開発・運営事業者は、開発決定や竣工段階で、積極的に報道資料やプレスリリースを発信している。これらの資料には共通点があり、主に

1.立地の優位性
2.機能面の優位性
3.環境への配慮
4.入居企業の福利厚生
5.地域貢献

のカテゴリーに分けて記載されている。それぞれ説明しよう。

 大規模物流施設の開発・運営事業者は、施設の立地や機能、環境への配慮など、さまざまな優位性を強調している。立地に関しては、高速道路のインターチェンジや最寄り駅、バス停までのアクセスが重要視される。運送業や倉庫業にとっての優位性に加え、雇用面での利便性も強調されている。次に施設の機能面では、

・床荷重
・天井高
・トラックバース
・スロープ
・エレベーター

といったスペックが詳細に記載されており、運用面での利便性がアピールされている。また、環境への配慮としては、太陽光発電や再生可能エネルギーの使用が紹介されており、施設の持続可能性がアピールされる。

 入居企業の福利厚生に関しては、従業員やドライバー向けのカフェテラスや休憩所などの施設やサービスが紹介されることが多い。地域貢献については、施設が立地する自治体との災害協定の締結や、敷地内の緑地スペースの住民への開放などが記載されている。

 すべての施設がこれらのカテゴリーを網羅しているわけではないが、特に立地や機能面に関しては、ほとんどの施設で共通して強調されている。特に立地面では、この種の施設が不便な場所に立地していることが多いため、通勤可能な範囲に大規模な労働者供給市場があることが強調される。

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