「広末でーす!」はヤバい行為だった!? サービスエリアで「知らない人」に声をかけるべきじゃない理由! 多様性時代で求められる新たな規範とは
2025年4月、静岡県のサービスエリアで起きた広末涼子容疑者による行動は、単なる芸能ニュースにとどまらない。高速道路上の休憩所、SAに潜む現代の「公共空間」問題に迫り、モビリティ社会における新たな規範を問う。この事件を通じて、無言の秩序が崩れた時に生じる混乱と、その後の社会的影響を考察する。
名乗ることが危うい理由

本来、名乗るという行為には次の意味がある。
・自己開示
・関係性の構築
のふたつだ。しかし、それは前提として相手が受け入れる余地を持っている場合に限られる。
・職場の初対面
・友人同士の紹介
・地域コミュニティーのイベント
などがそれにあたる。一方、SAのような匿名性の高い公共空間では、名乗ることで相手に選択の余地を与えない関係性を一方的に押し付けることになる。これは、多くの人にとって強要された関係と感じられる。突然の自己紹介が、まるで無理やり営業をかけてくる勧誘のように受け止められるのは、そのためだ。また、近年のSAでは、
・盗撮
・声掛け詐欺
・不審者によるトラブル
の報告が後を絶たない。警察や管理会社も警戒態勢を強めており、不自然な行動をする人物には敏感になっている。ましてや、有名人が自ら名乗れば、通行人がスマートフォンで撮影し、SNSで拡散され、瞬く間に“事件”として消費される。もはや名乗ること自体がリスクなのである。