「広末でーす!」はヤバい行為だった!? サービスエリアで「知らない人」に声をかけるべきじゃない理由! 多様性時代で求められる新たな規範とは
2025年4月、静岡県のサービスエリアで起きた広末涼子容疑者による行動は、単なる芸能ニュースにとどまらない。高速道路上の休憩所、SAに潜む現代の「公共空間」問題に迫り、モビリティ社会における新たな規範を問う。この事件を通じて、無言の秩序が崩れた時に生じる混乱と、その後の社会的影響を考察する。
SAは現代の「交差点」

しかし、単なるドライブの途中の休憩所ではない。ここは、高速道路という国家インフラ上に築かれた人間と車の停泊地であり、
・物流のドライバー
・都市部の会社員
・観光客
・地元の人々
・芸能人
までが一時的に混在する空間だ。この多様な利用者が交差するSAには、都市と違い、明確な社会的文脈がない。誰がどこから来て、どこへ向かうのか、誰もが途中の人間であり、その場における個人の属性は消えている。ここでは、むしろ名前がないことが自然であり、名乗るという行為は異質に映る。
見知らぬ人に突然話し掛けられると、人は本能的に警戒する。ましてや
「●●でーす!」
と名乗りかけられれば、その行動は“奇異”を通り越し、警告として脳が反応する。この無言の秩序こそが、現代のモビリティ空間における正常なのだ。