「ベビーカーうざい」「車椅子うざい」 公共交通マナーで“ネットの声”が偏る理由! 高齢者が先導? 残念ですが大半は穏健な常識人でした

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公共交通マナー問題は、ネット上での激しい炎上と偏った意見により、社会観を歪めることがある。しかし、実際の利用者の声は多様であり、過剰な反応は問題解決を妨げる要因にもなり得る。

世界はもっと豊かだし、人はもっと優しい

森達也『世界はもっと豊かだし、人はもっと優しい』(画像:筑摩書房)
森達也『世界はもっと豊かだし、人はもっと優しい』(画像:筑摩書房)

 最後に、公共交通マナー問題を改めて列挙してみよう。

・ベビーカーや車いすの利用者が乗車・移動する際に協力しない、スペースを譲らない行為。
・優先席での座席占有や、高齢者、妊婦、障害者に席を譲らない行為。
・電話での通話や、大声での会話など、他の乗客に不快感を与える行為。
・他の乗客のスペースを奪う行為。
・ドア付近に立ち続け、乗り降りの妨げになる行為。
・歩行者エリアでの無謀な走行、信号無視、車道逆走などの危険行為。
・列を守らず、順番を無視して乗車する行為。
・車内や駅構内でゴミを放置する行為。
・イヤホンやヘッドホンの音量が大きく、他の乗客に聞こえる。
・リュックを背負ったまま乗車し、他の乗客に迷惑をかける。
・飲酒後に公共交通機関を利用し、周囲に迷惑をかける行為。
・エレベーターやスロープを、本来の利用者以外が占有する。
・駐車場での不正駐車や、電気自動車用充電スペースの不正利用。
・歩道での高速走行や放置、規定外の場所での使用。
・交通ルールを無視し、他の車両や歩行者に危険を及ぼす行為。
・本来必要としない人が利用し、必要な人が使えない状況を作る。
・他の乗客を押しのけて無理に乗り降りする行為。
・運転手に対する無礼な態度や、料金トラブルの発生。
・車内スペースを大幅に占有する量の荷物を持ち込む行為。
・指定のキャリーケースを使わずにペットを車内に持ち込む。
・通勤ラッシュ時に大型荷物や自転車を持ち込むなど、混雑を助長する行為。
・他人のスマートフォン画面を覗き込む、撮影するなどの行為。
・駅の階段や通路で無謀に走り、他の利用者に危険を及ぼす行為。
・シェアバイクやカーシェアを適切に返却せず放置する行為。

確かに腹立たしい部分もあるが、それにヒステリックな書き込みをしているのは、ごく一部の人だ。あなたの家族が、あなたの友人が、あなたの隣人がそのようなことをしている確率は極めて少ない。大多数は穏健な常識人なのだ。

 ネット炎上は、ときに私たちの社会観を歪める危険性がある。しかし、その裏には決して一部の声だけで語り尽くせない現実がある。

 公共交通におけるマナー問題も同様だ。日常生活で起こる小さな摩擦を過剰に批判するのではなく、共感と理解を持って対処することで、より良い社会が築けるはずだ。ドキュメンタリーディレクター・森達也氏の著作タイトルを借りれば、

「世界はもっと豊かだし、人はもっと優しい」

私たちはこの視点を忘れず、日々の行動に反映させるべきだろう。

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