データ改ざんで大注目! そもそも「JR貨物」とは、どんな仕事をしている会社なのか? 意外と知らない謎に迫る
環境負荷軽減の物流戦略

JR貨物が発表した『2024年度 事業計画』では、2024年問題やカーボンニュートラルの実現に向けた具体的な対応策が多くのページを占めている。以下に、主な施策を挙げる。
●31ftコンテナの取り扱い量拡大
大都市圏を中心としたコンソーシアムを構築し、効率的な運用を実現
●中距離帯輸送の強化
東京~大阪間の速達化や、関東~広島間の輸送力増強により、トラック輸送からのシフトを促進
●モーダルコンビネーションの推進
鉄道とトラックを組み合わせたシームレスな輸送サービスを提供し、ドアツードアの利便性を実現
JR貨物は単なる輸送サービスを提供するだけでなく、顧客の物流形態の変革や効率化に応える総合的な物流ソリューションの提供を目指している。例えば、31ftコンテナ関連では、こんな事業計画を示している。
「JR貨物・利用運送事業者・コンテナ保有会社(リース会社等)によるコンソーシアムを構築していく。リースコンテナを利用することでコンテナ保有に関する負担感を軽減し、片道輸送 のニーズのマッチングにより可能な限り往復輸送とすることで空回送を低減させ、ご利用しやすい 31ftコンテナ輸送体制を構築していく」
これは、単に顧客からの荷物の受注を増やすための施策ではない。事業計画には、次のような記述もある。
「総合物流事業の推進に向けて、お客様の物流形態の変革・効率化ニーズに対し、 計画の初期段階からご相談に応じるなど元請的な位置に立ち、物流コンサルティング的な提案を行えるように組織横断的なチーム編成で営業活動を進める。さらに、エリア内配送業務の委託先など社外の協力・協業先の確保も強化し、総合物流サービスの提案力・実行力強化を図る(中略)具体的には、鉄道とトラックの組合せによるパッケージ提案と販売を展開する」
これらの戦略は、JR貨物が「物流の2024年問題」に対する具体的な解決策を提示しており、同社の独自の強みを生かしたアプローチだ。特に、鉄道とトラック輸送を組み合わせた提案ができるのは、JR貨物の強みである。さらに、これらの施策はトラック輸送への依存度を下げながら、環境負荷を軽減し、効率的な物流システムを構築するという、
「一石三鳥」
の効果がある。
特に、すべてを担うことで大きな利益が期待できる物流コンサルティング的なアプローチは、JR貨物が最も積極的に取り組んでいる分野だ。例えば、東海地区では2022年から十六銀行と名古屋銀行と提携し、物流やカーボンニュートラルの課題を抱えている顧客の紹介を受けて、課題解決について話し合う営業を行っている。