「荷降ろし業務」からやっと解放されるドライバー! スバルが実現、作業30分短縮で物流改革は推進するのか

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SUBARUは2024年秋から、工場での部品の荷降ろしを自社のスタッフが行う体制に切り替える。この取り組みにより、ドライバーの拘束時間が30分以上短縮されることが期待されている。また、荷降ろし業務が簡素化され、より効率的な物流が実現する。現在、人手不足が深刻な問題となっているため、業界全体で持続可能な物流改革が求められている。

荷降ろし時間の革新

「物流の適正化・生産性向上に向けた荷主事業者・物流事業者の取組に関するガイドライン」(画像:国土交通省)
「物流の適正化・生産性向上に向けた荷主事業者・物流事業者の取組に関するガイドライン」(画像:国土交通省)

 スバルだけでなく、大規模な工場に納入するサプライヤーのトラックは、荷降ろし作業に多くの時間がかかっている。同じ工場内でも、荷受窓口が異なる場合は複数の場所で荷降ろしをしなければならないこともある。また、荷受け部署ごとに置き場所や置き方が細かく指定されることもよくある。

 筆者(田村隆一郎、経営コンサルタント)は以前、大手企業の工場に部品を納品する運送事業者の経営者から、

「その工場は受け入れ部署ごとに細かく荷降ろしのやり方が指定されている。それを一通り覚えるには3か月ほどかかる。新人を採用してもその細かな要求を覚えるのに嫌気が差し、すぐに辞めてしまうドライバーも少なくない」

と聞いたことがある。

 また、荷降ろしに時間がかかると、荷降ろし場所でのバース(トラックや輸送用車両が荷物を荷降ろしするために停車する場所)を長時間占有することになり、後から到着したトラックの接車ができず、さらに拘束時間が長くなるという問題も生じる。スバルの新しい取り組みは、ドライバーの拘束時間を短縮するだけでなく、業務の大幅な簡素化やさまざまな負荷軽減にもつながるだろう。

 スバル以外でも、建機メーカーのコマツは国内の工場で、荷降ろし後の付帯作業を同社のスタッフが行っている。また、荷降ろし場所の集約やトラックの予約受け付けサービスを導入し、ドライバーの構内拘束時間を2時間以内に抑えることに成功した。

 この2時間以内というのは、経済産業省、国土交通省、農林水産省が策定した「物流の適正化・生産性向上に向けた荷主事業者・物流事業者の取組に関するガイドライン」に沿ったもので、

「荷主事業者は荷待ち、荷役作業等にかかる時間を計2時間以内とする」

という指針に基づいている。

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