ウクライナへの航空支援拡充! 早期警戒機「サーブ340AEW」がもたらす戦局の“転換点”をご存じか

キーワード :
,
スウェーデンはウクライナにサーブ340AEWを供与する。これは、戦争が長引き、戦線が逆転する可能性を示唆しており、西側諸国からの支援が新たな展開をもたらすだろう。

AEW&Cの戦略的役割

デルタ・システムのログイン画面(画像:ウクライナ国防省イノベーション・防衛技術開発センター)
デルタ・システムのログイン画面(画像:ウクライナ国防省イノベーション・防衛技術開発センター)

 AEW&C機は、上空から探知捕捉した敵味方の情報を、音声やデータリンク通信で味方戦闘機や地上部隊に送信する機能を持っている。

 内外の報道では、サーブ340AEWがF-16やミラージュ2000と同様に、西側諸国の使用するLINK-16データリンクに対応していることから、AEW&Cと戦闘機を連携させた運用の可能性が示唆されている。しかし、LINK-16データリンクに対応しているのは、西側の供給する戦闘機だけではない。ウクライナ軍の情報基盤システムである

「デルタ・システム」

そのものが、既にLINK-16に対応しているのだ。デルタ・システムは、ウクライナ国防省の防衛技術革新開発センターが民間非政府組織(NGO)「アエロロズヴィドカ」とともに、2015年から開発を進めた軍事状況認識プラットホームだ。

 このシステムは、さまざまな情報源からの情報をデジタル・マップ上に統合して、

・ラップトップPC
・タブレット
・スマートフォン

など、あらゆるデバイスで利用可能とするものだ。陸海空すべての戦場において、戦闘空間の膨大な情報をリアルタイムで共有できる、戦闘のための状況認識ネットワーク・システムなのである。

 デルタ・システムのプロトタイプは2016年に導入され、ロシアによる侵攻が始まる前の2019年には、年次演習CWIX-2019でNATOシステムとの互換性確認も行われている。これによって、ウクライナの兵士たちは、インターネットに接続してログインするだけで、

・ドローンや偵察衛星の画像
・傍受された無線情報

など、数十のソースから収集された情報リソースを利用できるようになった。ロシア軍の侵攻時には、プロトタイプ段階のデルタ・システムが運用されており、キーウ攻防戦やスネーク島の奪還作戦で、ウクライナ軍の善戦を支えている。

全てのコメントを見る