日本の航空会社に対する「外資規制」はなぜ撤廃されないのか?
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航空業界の外資規制は、厳格に守られている。過去の大型倒産事例や外資からの出資打診も取り上げ、航空業界の規制がどのように経営に影響を与えてきたかを明らかにする。
撤廃されない謎

今から15年ほど前、航空自由化が進むなか、日本の航空会社に外資が出資するという話がしばしば持ち上がった。
日本の航空会社には航空法の規制があり、外資の出資比率は最大33.3%までとされており、金融危機の際には資金調達に制約が生じるという批判が主に海外から相次いだ。
実際、日本では資金繰りに苦しむ航空会社が多く、社会を揺るがす大型倒産まで起きている。にもかかわらず、航空会社への外資規制はいまだに残っている。本稿では、なぜこの規制が撤廃されないのか、その理由を考えてみたい。