フォード、アルゴAI、ウォルマートが自動運転配送で協業へ 従来ビジネスからの脱却なるか

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フォード、アルゴAI、ウォルマートの3社が、米国3都市で自動運転配送サービスの開始に向けて協業すると発表。EC事業を強化するウォルマートと、モビリティサービスプラットフォーム開発を進めるフォードの、両社の思惑が一致し実現した協業といえる。

「都市OS」で収益化につなげたいフォード

 フォードは2018年に米国の大手ピザチェーンであるドミノ・ピザと協業し、アルゴAIの自動運転システムを搭載した自動運転車両が、店から客の家までピザを届けるという実証実験を行った。米国人にとって国民食と言っても良いピザを自動運転車両で配達するこのユニークな実証実験は、全米でも大きな話題となった。

 こうした取り組みを行う背景には、フォードが自動車を製造して販売するという旧来のビジネスモデルから脱却し、モビリティサービスを軸とした新たなビジネスモデルを構築したいという思惑がある。

 フォードは2008年のリーマンショックで倒産に危機に瀕し、その立て直しのために2017年、ジム・ハケット氏が最高経営責任者(CEO)に就任した。このような旧来ビジネスモデルからの脱却を目指すという企業戦略はジム・ハケットCEOが打ち立てたものである。

 新たなビジネスモデルというのは具体的に、新しい都市交通のインフラ設計や、フォードが「トランスポーテーション・モビリティ・クラウド(TMC)」と呼ぶモビリティサービスプラットフォームの提供を目指すというもの。特に後者のTMCは、様々な都市・交通データや決済機能、ルートマッピング機能など、モビリティサービスを提供する上で必要な様々な機能を「モビリティ視点の都市OS」として、クラウドベースで提供し収益化していくことを目指している。

 こうしたフォードとウォルマートの背景を理解すると、両者が協業して新たに自動運転車両を活用した商品配送サービスを開始したのは自然な流れだと言える。3社の事業戦略にも時代の潮流にも合っていると言える今回の取り組みが、今後どのように進展していくのか注目である。