今こそ「夜行列車」の復活を! 高速バスも車中泊も安眠には程遠い、「快適旅」という原点に立ち戻れ

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車中泊も高速バスに押されて、いまや存在感が弱まっている夜行列車。今回はその独自の魅力と有用性について解説する。

夜行列車の「快適性」「開放感」

Googleでの検索回数がわかる「Googleトレンド」で見た「夜行列車」の検索データ(画像:(C)Google)
Googleでの検索回数がわかる「Googleトレンド」で見た「夜行列車」の検索データ(画像:(C)Google)

 夜行列車の利点は、寝ている間に移動できることだ。これは高速バスも同様だが、まったく異なるのは

「快適性」

だろう。

 高速バスの場合、車道を走る特性でブレーキをかけるなど、動きは極めて不規則だ。そのため、乗客は目が覚めてしまい、十分に睡眠をとることができない。これはよく指摘されるところだ。

 線路を走る夜行列車にはその心配がない。また、

「開放感」

もある。

 高速バスは途中のサービスエリアで休憩できるが、トイレを除けば、座席から動くことはできない。一度でも利用したことのある人ならわかると思うが、これが疲労を蓄積させるのだ。一方、夜行列車は車内で立ち上がって、身体を伸ばせる。快適な旅行には欠かせない「原点」と言えるだろう。

豪華な寝台列車はいらない

東京~高松の料金比較(画像:Merkmal編集部)
東京~高松の料金比較(画像:Merkmal編集部)

 ただ寝台車の場合、別に寝台料金が必要なため安価ではない。とはいえ、新幹線と比較するとどうだろうか。

 サンライズ瀬戸(東京~高松)の料金で比較してみた。

●サンライズ瀬戸(シングル)
・運賃:1万1540円
・特急料金:3300円
・寝台料金:7700円
・合計:2万2540円

●サンライズ瀬戸(ノビノビ座席)
・運賃:1万1540円
・特急料金:3830円
・合計:1万5370円

●新幹線のぞみ(岡山~高松間は在来線)
・運賃:1万1540円
・特急料金:6990円
・指定席料金:530円
・合計:1万9060円

 寝台を利用すると高額だが、ノビノビ座席の場合はかなり安価だ。宿泊費1泊分も節約できると考えれば、お得感が大きい。

 かつて運行されていた定期夜行列車の多くは、普通運賃と指定席料金程度で利用できた。「青春18きっぷ」で乗車できるものも多かったので、安価な旅行を求める人には欠かせない移動手段だった。

 車中泊や高速バスといった、安価だが辛い手段しか残されていない今こそ、夜行列車の復活を歓迎する人は多いだろう。豪華な寝台列車はいらない。いつでも乗れる、庶民的な夜行列車が必要とされているのだ。

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