ライダーの「観光需要」をあなどるな コロナ禍で2輪販売も大幅増、自治体が模索すべき車・バス以外の道とは

キーワード :
, ,
新型コロナウイルスの感染拡大下で、オートバイの販売が伸びている。その背景には、いったい何があるのか。また、観光市場においてもライダーは自動車や観光バス客などにはない可能性がある。

オートバイの強みは「コミュニティー」

BLFロードマップ2030ロゴ(画像:BIKE LOVE FORUM)
BLFロードマップ2030ロゴ(画像:BIKE LOVE FORUM)

 また、去る10月30日には、鳥取県八頭(やず)町の若桜鉄道・隼(はやぶさ)駅で3年ぶりに「隼駅まつり」が開催された。スズキの大型バイク・ハヤブサ乗りが一堂に会するイベントである。

 バイク専門誌「月刊ミスターバイク」が8月8日をハヤブサの日とし、隼駅に集まることを呼びかけたことをきっかけで、2009(平成21)年より隼駅まつりとして開催している。当初は250台だったが、参加者は回を追うごとに増加、2018年の第10回では過去最高の2000台が集結した。

 2022年の第12回隼駅まつりも1500台、1800人が集まっている。隼駅は1929(昭和4)年に建てられた木造平屋建ての駅舎・プラットホームで、2008年には国の登録有形文化財に登録された。隼駅まつりは地域活性化のために「隼駅を守る会」が主催し、地元の特産品販売や伝統芸能のステージイベントなども開催される。毎回スズキが協賛して、グッズ販売なども行っている。

 確かに、観光地への大量集客には自動車や観光バスを重視することは常道だろう。しかし、異常気象や感染症などさまざまな集客リスクを抱えるこれからの観光地では、少数でも熱意を持って来訪してくれる層も大切にすべきだ。特にオートバイのような横のつながりの強いコミュニティーは重要である。オートバイは機動力があるため周遊観光に向いており、

「地域の観光施設の連動性」

も期待できる。

 経済産業省やオートバイと関連の深い地方公共団体、業界団体は「BIKE LOVE FORUM(BLF)」と称して世界に通用するバイク文化の創造を目指すとともに、バイク産業の振興、市場の発展などを図ることを目的として、一般ライダーも参加して議論・活動を行っている。

 BLFでは「二輪車産業政策ロードマップ2030」で11項目の実施施策を設定し、2030年までに目標を達成できるようにバイク産業全体で取り組みを推進する予定であり、市場振興にライダーのマナー啓発などが期待される。地方公共団体と連携し、インバウンドも含めたバイクツーリズムの振興もうたっており、今後の取り組みに期待したい。改めて、オートバイの観光を見直していきたいところだ。

全てのコメントを見る