「MT免許」4月法改正で存亡危機? 多くの若者が「AT限定」選ぶ現代、MT車の意味とは? 価値とは?

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2025年4月からの運転免許制度変更により、MT免許の取得は容易になる可能性がある。しかし、それがMT車市場の復権を意味するわけではない。むしろ、AT車の普及進展にともない、MT車は希少価値を高め、趣味性が強まる見込みだ。

限られた選択肢が生む希少性

自動車(画像:写真AC)
自動車(画像:写真AC)

 MT車の市場価値はどう変化するのか

 MT車の市場シェアは年々減少している。AT技術の進化により、燃費や走行性能の面でMT車の優位性が薄れ、一般的な乗用車はほとんどAT化された。スポーツカーや一部の商用車を除けば、現在、新車でMT車を選べる機会はほとんどなくなっている。自動車メーカーも市場の需要に応じてラインナップを調整し、今後もMT車の生産台数は減少する見込みだ。

 一方で、MT車の市場価値が逆に「上がる」可能性もある。それは主に

・希少性
・こだわり

の観点からだ。例えば、絶版となったスポーツカーのMT車は中古市場で高値を維持しており、新車での選択肢がさらに減少すれば、MT車を求める人々にとってその価値はますます高くなるだろう。特にトヨタの「GR86」やマツダの「ロードスター」のようなライトウェイトスポーツカーでは、MT車の需要が一定数存在しており、これらの車両は希少価値が高まる可能性がある。

 また、商用車においても、「MTのほうが耐久性が高い」と考えるユーザー層が一定数存在しているため、特定の用途ではMT車の需要が今後も続くと予想される。

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