「車中泊 = 貧乏旅行」は時代遅れ? コンビニ参入で変わる旅の楽しみ方! レジャー予算は2.6万円、「浮いた宿泊費」はどこへ向かうのか?

キーワード :
,
物価高を背景に、節約と自由を両立する車中泊が定着しつつある。経験者の55%が継続を望み、コンビニ車中泊にも56.2%が利用意向を示す。ローソンの有料化など駐車場の資産活用が進むなか、日常のインフラは観光と防災を支える新たな拠点となり得るのか。広がる需要とビジネスの成否を追う。

コンビニへ広がる新たな旅の選択肢

車中泊する夫婦のイメージ(画像:写真AC)
車中泊する夫婦のイメージ(画像:写真AC)

 旅行には行きたいが、宿泊費は抑えたい。決められたチェックイン時間に縛られず、自分のペースで動きたい――こうした思いを背景に、車中泊が新たな旅の形として広がりを見せている。

 そもそも車中泊とは、自動車や鉄道車両などを宿泊施設の代わりに使い、夜を過ごす行為を指す。英語では「stay in a vehicle」、中国語では「在車上過夜」と表現される、広く見られる行動様式だ。古くは夜行列車での移動手段として親しまれ、1980年代には周遊券を使って連泊記録を競う若者もいた。現在では、自家用車を使ったレジャーの選択肢として注目を集めている。

 背景にあるのは、余暇に対する生活者の意識の変化だ。『レジャー白書2026(速報版)』(2026年7月16日発表)によれば、2025年の「余暇時間のゆとり感指数」と「余暇支出のゆとり感指数」はともにマイナスに落ち込んだ。

 物価高などで生活防衛の意識が高まる一方、「仕事よりも余暇の中に生きがいを求める」などの余暇重視派は66.3%と高い水準を保っている。余暇活動の参加率で首位となったのは「国内観光旅行」(47.7%)だった。限られた予算と時間で、いかに満足度を高めるか。今の生活者にとって切実なテーマとなっている。

 ホンダアクセス(埼玉県新座市)が2026年9月に行った調査(2026年10月20日発表)では、車中泊経験者の55.0%が「今後も車中泊をしたい」と回答した。コンビニエンスストアの駐車場を利用した車中泊サービスにも、56.2%が前向きな姿勢を示している。

 キャンプ場や専用施設に加え、日常に溶け込んだコンビニも車中泊の舞台になろうとしている。24時間営業の店舗やトイレ、手軽に買える飲食物。これらを組み合わせれば、旅行者には便利な滞在先となり、店舗側には駐車場から新たな収益を得る道が開ける。

全てのコメントを見る