日本から唯一選出! フォロワー5億超のメディアが絶賛した「雪国の正体」―――東京・京都だけではわからない日本の底力とは?
訪日客が年3000万人を超えるなか、米ナショナルジオグラフィック誌の「2027年世界25選」に新潟県が国内唯一で選出された。評価の核は越後妻有の芸術祭と長岡の発酵文化だ。SNS5億人を誇る世界的媒体の注目を一過性の特需で終わらせず、いかに地域経済の持続的な循環へつなげるか。その勝機と課題を追う。
雪国新潟が描く高付加価値観光の道

新潟県が米国の有力旅行メディア『National Geographic』の「Best of the World 2027(2027年に行くべき世界の旅行先25選)」に日本から唯一選ばれた。評価されたのは、豪雪地帯ならではの気候風土を生かした越後妻有の野外芸術祭と、長岡市に受け継がれてきた発酵文化だ。
全域が日本海側気候に属し、山間部では平年の最深積雪が2mを超える一方で、夏季にはフェーン現象により40度超を記録することもある厳しい気候条件を、地域独自の魅力へと昇華させた。自然とともに育まれてきた暮らしを旅行体験として伝えたことが、世界的な評価につながっている。
日本政府観光局(JNTO)の2026年9月の推計値によれば、訪日外客数は年間累計で前年に続き3000万人を突破している。政府の「第5次観光立国推進基本計画」が地方部への宿泊者数の増加と消費額の拡大を目標に掲げるなか、新潟県にも海外での知名度向上による誘客が期待される。ただし、
・旅行先として注目される
・地域の事業者に利益が行き渡る
ことは別の問題だ。大量集客を前提とした従来の旅行形態から転換し、世界的な評価を一時的な話題で終わらせず、宿泊や飲食、地域内の移動を含む継続的な需要につなげられるか。新潟の取り組みから、地域資源を生かした観光の可能性と課題を考える。