JAL「リゾッチャ」の興隆と崩壊――「ボロッチャ」揶揄も、JALの歴史を語る上で欠かせないワケ

キーワード :
,
1994年に就航したJAL「リゾッチャ」は、20代海外旅行ピークを牽引した一方、不採算路線や老朽機材で14年で終了。2010年のJAL破綻にも影響を与えた象徴的キャンペーンだ。成功と失敗の両面から、いま低迷する海外旅行需要への示唆を残している。

成功と失敗が示す旅行需要の教訓

 リゾッチャは、バブル崩壊後の景気が低迷する時代に実施された。そこに不採算路線や老朽機材の問題も重なり、ビジネスモデルとしては甘さが目立つキャンペーンだった。

 しかし旅行の認知から機内サービス、現地での体験に至るまで一貫した施策を展開した点は評価できる。高くなりがちな海外旅行のハードルを下げる効果を持っていたのも事実だ。

 実際、20代日本人の海外旅行ピークはリゾッチャの時代と重なっている。もし当時SNSがあれば、体験の共有によってさらに効果的なキャンペーンとなっていた可能性がある。

 いま、日本人の海外旅行はコロナ禍や円安・物価高を背景に低迷している。だからこそリゾッチャから学べる点は多い。限界まで高まった海外旅行のハードルをどう下げるのか。持続可能なビジネスモデルとして、どんなキャンペーンを打ち出すべきか。リゾッチャは成功と失敗の両面から考えるべき事例といえる。

全てのコメントを見る