電気自動車が「戦後日本」でブームに! でもあえなく衰退、一体なぜ?
世界的潮流として普及への取り組みが加速するEV。その歴史をたどりながら今後の展望を考える。
最初のブームが終わった事情
そこに内燃機関という新たなライバルが登場したのが19世紀の終わり。
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密閉したシリンダーの中で化石燃料をガス化し、それを圧縮して火花点火で燃焼させるという新しい理論に基づいたこの動力源は、当初の信頼性こそ高くはなかったものの、基本的な取り扱いの簡便さは蒸気機関の比ではなかった。
その結果、内燃機関の自動車は次第に蒸気機関に取って替わることとなる。
一方、電気自動車はというと、そのルーツ自体は19世紀半ばにまでさかのることができたものの、商品化されたのは蒸気機関よりもかなり後だった。
そして、初期のプリミティブな内燃機関を尻目に静かでパワーもあるという点が高く評価され、1900年から1910年代に掛けて一定の普及を見た。
これがある意味、最初の電気自動車ブームである。
しかしこの流れは内燃機関が進化するとともに、主として航続距離の短さとバッテリーの寿命の短さを理由に1920年代には完全に廃れることとなる。
しかし、これで電気自動車が消えたわけではなかった。特にわが日本では、第2次世界大戦終結直後に復活することとなる。