EV化が進む「自動車産業」 覇権握るのは米中?欧州? EU議会の提言とは

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欧州議会が発行した文献を題材として「自動車分野の未来」を概観するシリーズ企画。第1回は「世界自動車バリューチェーンの趨勢」をテーマとして「欧州自動車分野の動向と将来への影響」を考える。

ヨーロッパ自動車産業の展望

電気自動車のイメージ(画像:pixabay)
電気自動車のイメージ(画像:pixabay)

 欧州議会が発行した文献「The Future of the EU Automotive Sector(EUの自動車産業の将来)」を題材として「自動車分野の未来」を概観するシリーズ企画。第1回は「世界自動車バリューチェーンの趨勢(すうせい)」をテーマとして、欧州自動車分野の動向と将来への影響を考える。

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「自動車産業は今後10年間に前世紀を上回る進化を遂げるだろう……未来のモビリティーは、ゼロ排出車を路上に送り出すだけではなく、日常生活の周辺技術に投資して人々を目的地に誘い、新たな機会に導く社会基盤(インフラ)を開発することが必要」(欧州ヒョンデ自動車 マイケル・コール社長)

 世界的に気候中立のためのグリーン化が急速に進んでいる。GM、ボルボ、ホンダなどは、全車バッテリーEV(BEV)化を宣言し、グーグルなど異業種からのBEV製造への新規参入も本格化している。

 多様な電動モビリティーへの移行が勢いを増し、技術の発展に貢献する一方で、政治・経済的背景による内燃エンジン廃止に向けた潮流も依然として根強い。

 さらに、CASE(※)と呼ばれる4大新技術は消費者の手元に届き始め、基盤技術であるソフトウエア、データーや電子機器の急速な発展は、自動車のバリューチェーンをさらに大きく変革するだろう。

※CASE:Connected(インターネットにつながる)、Autonomous(自動運転)、Sharing & Service(カーシェアリング)、Electric(電動化)

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