入江を猛スピードで走行 知床観光船事故の背景にあった各社の「過熱サービス」
4月23日、北海道の知床半島の沖合で乗員・乗客26人が乗った観光船の行方がわからなくなった。事故原因や遭難した観光船の動向が次々と明らかになっている。同船は、海が荒れているため出港をやめたほうがいいと忠告されたという。
一般的な観光とは異なる危険なルート
これらの事例からは、小型観光船による知床半島の観光が、一般的な観光とは異なる危険なルートであることがわかる。
どんなに安全性に配慮しても、湖や港湾の観光船とはまったく違う。たまたま偶然が重なって、これまで乗客が死亡する事故が起こっていなかったにすぎなかったのだ。
この事故は、ここ10年余りの間に知床半島観光の目玉になっていた沿岸に接近するタイプの観光船事業そのものを終わらせることになりかねないだろう。