なぜ日本の「マイカー自粛デー」は広がらないのか? 高い車依存、公共交通の弱点が阻む普及の壁とは

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自家用車普及率が世帯1台超、公共交通利用はコロナで約3割減。ノーマイカーデーは浸透せず、地域実情に即した制度設計と市民参加促進が普及のカギだ。

高い自動車保有率と地方交通の現実

公共交通等の利用を促す「ノーマイカーデー」(画像:写真AC)
公共交通等の利用を促す「ノーマイカーデー」(画像:写真AC)

 ノーマイカーデーの普及を妨げる最大の要因は、日本の高い自動車保有率にある。国土交通省の統計によれば、2023年3月末時点で自家用乗用車の世帯当たり普及台数は1.025台に達している。特に地方では「1世帯1台以上」が一般的であり、自動車が日常生活に欠かせない存在であることを示している。

 地方では公共交通の選択肢が限られていることも普及を阻む理由だ。京都府南丹市が行った交通実態調査では、公共交通の運行本数の少なさや接続の悪さに対する不満が多く、自家用車以外の移動手段を選べない現状が明らかになっている。特に高齢者や子育て世代は、バスや鉄道の利便性が低いと感じることが多く、マイカー依存からの脱却は容易ではない。

 都市部でも、通勤や通学の利便性や時間効率を重視する傾向が強い。マイカー通勤を控えることへの心理的抵抗は根強い。大阪市では企業や事業者にノーマイカーデーの実施を呼びかけているが、参加率や効果に関する詳細データは公表されていない。施策の実効性を評価することは難しい状況にある。

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