鉄道運賃、さらなる追加値上げも? 国交省が進める「制度改正」議論とは何か

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東急やJR東、東京メトロなど、各鉄道事業者が2023年3月からの運賃値上げを国道交通省に申請した。国は「鉄道運賃・料金制度のあり方に関する小委員会」を設け、運賃の仕組み見直しを検討し始めている。

相次いだ鉄道事業者の値上げ申請

JR中央線(画像:写真AC)
JR中央線(画像:写真AC)

 2023年春、鉄道運賃の値上げが現実となりそうだ。たとえば首都圏では、2022年1月に東急電鉄が、4月にJR東日本と東京メトロがそれぞれ翌年3月に運賃を値上げすることを国土交通省に申請したと発表した。

 一方、国交省は、2022年2月に「鉄道運賃・料金制度のあり方に関する小委員会(以下、小委員会)」を設け、鉄道運賃の仕組みの見直しを検討し始めた。これによって鉄道運賃を柔軟に変更できるようになれば、鉄道事業者が運賃を値上げしやすくなる可能性がある。

 鉄道利用者の中には、こうした動きに不満を感じる人もいるだろう。2022年3月のダイヤ改正では、多くの鉄道事業者が列車の減便・減車(編成の短縮化)に踏み切った結果、鉄道の利便性は下がり、一部の列車で混雑率が上がるなどの影響が出た。

JR東日本のように、駅に設置していた窓口や時計を削減するなど、経費削減を図る鉄道事業者も出てきた。それに加えて運賃まで値上げされては、利用者の負担は増すばかりだ。

 それではなぜ、今になって鉄道運賃を値上げすることになったのだろうか。鉄道事業者や小委員会が公開した資料をもとにして、その要因を整理してみた。

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