なぜトヨタは米国で「4万円」値上げに踏み切ったのか? 佐藤社長「ジタバタしない」発言に秘められた企業戦略の真意を探る

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トヨタは2025年7月1日から米国で平均約3万9000円の値上げを実施する。レクサスも約3万円の値上げと納車費用改定を行う。追加関税の影響は否定するが、車両価格は前年より3.1%上昇しており、関税や円安、部品高騰が背景にある。価格改定が一過性か構造変化の兆しかは不透明で、冷静な分析が求められている。

日本勢相次ぐ価格改定の波

フォード・マスタングマッハE(画像:フォード)
フォード・マスタングマッハE(画像:フォード)

 自動車追加関税が発動された2025年4月3日以降、フォードは早期に値上げを実施した。5月2日には、メキシコで生産する電気自動車(EV)「マスタング・マッハE」など3車種の価格を最大約2000ドル(約28万9000円)引き上げた。

 ブルームバーグは、この値上げが例年の年央価格調整に加え、関税の一部影響を受けたものの、関税コスト全てを顧客に転嫁しているわけではないと報じている。

 6月には、日本メーカーも相次いで値上げに踏み切った。スバルは750ドルから2055ドル(約10万8000円から29万6000円)までの値上げを6月入荷分から適用した。三菱自動車も平均2.1%の値上げを実施したが、追加関税によるものではなく、インフレ対応を含む通常の価格調整の一環と説明している。

 トヨタが過去に実施した値上げでは、2018年から2022年までの5年間で約20%の値上げがあった。値上げ率は年ごとに異なり、2021年は約10%だった。2023年には約1%の値下げを行い、2024年に約1%の値上げで値を戻した。今回の値上げも約1%であり、例年と大差はなく、影響は軽微と考えられる。

 今後の焦点は、トヨタが追加関税(25%)の影響をどこまで価格に織り込むかにある。

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