日本企業はなぜ米国依存を脱却できないのか? 「トランプ関税」で揺れる自動車輸出5.8兆円、海外拒否する国民性の代償

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トランプ関税で米国向け輸出は5兆8000億円に減少懸念。国内市場の縮小が進むなか、日本自動車産業はCPTPPやアフリカ市場など多角的展開で米国依存脱却を急ぐ必要に迫られている。

若者の海外志向低下と影響

自動車(画像:Pexels)
自動車(画像:Pexels)

 なぜ日本企業や国民は、ほかの海外市場に目を向けにくいのか。その一因として、日本人の

「内向き志向」

が挙げられる。たとえば近年問題視される「転勤拒否」の傾向だ。就職支援を手掛けるUZUZが2024年4月に実施した調査によると、「海外で働いてみたいか」という質問に対し、52.7%が「思わない」と回答している。その理由は

「近くに友だちや家族がいる方が安心だから」
「言語や文化の違いに不安がある」

が多い。こうした心理は理解できるが、筆者(武田信晃、ジャーナリスト)は幼少期に何度も転校を経験し、カナダや香港にも住んだ。その経験からいえるのは

「百聞は一見に如かず(何度も聞くよりも、一度自分の目で見た方がよくわかるという意味)」

ということだ。人生100年時代を迎えるが、たとえ合計10年間地元を離れても、人生の10%にすぎない。若いうちに異文化に触れることは視野を大きく広げる。後に必ず役立つ経験となる。

 最近のハーバード大学の留学生受け入れ停止問題では、香港がすぐに留学生の受け入れを発表した。一方、日本の文科省は各大学に検討を求める連絡をしたのが香港より4日遅かった。世界トップクラスの人材を受け入れる好機にもかかわらず、日本は「留学生がかわいそう」という同情で終わり、受け入れ推進には至らなかった。こうした内向き文化の背景には、島国特有の閉鎖性に加え、企業文化における

・失敗を許さない減点主義
・品質第一主義の風潮

がある。結果として現場でのミス隠しを助長し、いくつかの自動車メーカーで発覚したデータ改ざん問題にもつながったことは記憶に新しい。

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