SDGs時代で大注目も 「燃料電池バス」に忍び寄る、利用者たちの見えざる不満

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都営バスの燃料電池車の歴史と今後について、筆者が考察。車両のデザイン上、開閉できる窓が少なく、サイズも小さいため。換気は空気清浄装置で対応しており、車内に不安を感じる人もいるという。

不透明な窓ガラスに利用者不満

燃料電池バスの内部(画像:写真AC)
燃料電池バスの内部(画像:写真AC)

 さらに、燃料電池バスの窓ガラスの材質を不安視する声もある。

「燃料電池バスの窓ガラスをなぜ不透明なデザインにしたのでしょうか。感染を防ぐために、乗客が多いバスが来た時は見送っていますが、燃料電池バスは車内が見えないので、一歩車内に入ってから『すみません、やっぱり降ります』ということも多いんです」

 通勤通学でバスを使う人は、電車に比べて狭い車内での感染に対する警戒心が強い。そうした視点で見れば、利用者にとって燃料電池バスがエコかどうかはさほど重要視されていないようにも見える。

 環境に配慮した車両として普及しそうな燃料電池バスだが、それを阻む感染防止対策はどう進められていくのか。感染防止対策はウィズコロナ時代の日常に必須だ。一日も早く、対策を採った車両が登場することを願っている。

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