強風時の「車ドア事故」が急増する理由──時速140kmの猛烈な風が引き起こす横転、JAF実験が示す開閉不能の危機とは
台風の年間発生数は26個と平年並みであるが、最大瞬間風速50m/s超の猛烈な風は車両事故のリスクを高める。実験では風速20m/s以上で子どもはドアの開閉が困難となり、強風下でのドア操作は重大な事故につながる可能性が高い。駐車場でのドア開閉事故は全体の約49%を占め、日常的な注意が不可欠だ。安全確認を徹底し、特に狭い駐車場や大型車では慎重な対応が求められる。
強風時にドアを開閉する際の注意点

前述の大型台風並みの強風の中でドアを開ける実験では、送風機を使い風速20m/s、30m/s、40m/sの風をドアに当てた。開けた際に手でドアを押さえられるかどうかを試験した。対象者は6歳男児、10歳女児、30代女性、40代男性の4人で、年齢や性別が異なる。結果は以下のとおりである。
・風速20m/s:30代女性、40代男性がドアを押さえられた
・風速30m/s:30代女性のみが押さえられた
・風速40m/s:誰も押さえられなかった
大人でも風速が上がると押さえられなくなることが明らかになった。子どもは風速20m/sでも難しかった。6歳男児はドアを押し開けるのがやっとで、10歳女児は開けることはできたが押さえられなかった。
このように強風時のドアの開閉は、大人も子どもも困難である。強風時はドア自体が風を受ける。風向きや強さによっては、ドアが勢いよく開いたり閉まったりする。その際、隣の車にぶつかる可能性がある。ドアを押さえきれず、手を挟んでケガをする恐れもある。
さらに、強風でドアが外側に持っていかれると、ヒンジやストッパーに強い力がかかる。これが破損の原因となる。ヒンジやストッパーが壊れてドアが180度開くと、ドアだけでなくボディも損傷することがある。以上の理由から、強風時のドアの開閉には細心の注意が必要である。
では、風が弱いときや無風時は、ドアの開閉に注意が不要なのだろうか。