嵐・BTS・ガルパンがお手本? エンタメが変える、コロナ後の新たな「移動概念」とは

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コロナ後、自粛されてきた「移動」はどう変化していくのか。エンタメコンテンツを通して考えた。

ライブエンタメ市場の衰退

「アラフェス2020」が行われた国立競技場(画像:写真AC)
「アラフェス2020」が行われた国立競技場(画像:写真AC)

 さて、音楽イベントや芝居、スポーツ競技会などのライブエンターテインメントの市場規模は、空間の共有や、対面で「会う」「触れ合う」ことが人気を呼び、2010年代を通じて堅調に拡大してきた。しかし、こちらもコロナ禍で2020年は前年比82.4%減の1106億円となっている。

 そんななか、利活用が促進されているのがオンラインプラットホームだ。

 例えば、2020年末で活動休止したジャニーズの「嵐」は、同年11月3日のCDデビュー記念日にライブ「アラフェス2020@国立競技場」を実施し、無観客状態でライブ模様をオンライン配信した。その結果、1000万人規模の人数が視聴し、564億円のチケット収入があったと言われている。

 また韓国の男性グループ「BTS(防弾少年団)」は、コロナ禍で2020年のワールドツアーの延期を余儀なくされたが、同年4月18~19日に過去のコンサートやファンミーティングの模様を無料配信し、公演総再生回数は2日間で5059万回を突破した。

 続く6月14日開催の有料オンラインコンサート「BANG BANG CON The Live」では、世界107か国・計75万6000人超がアクセスし、「最多視聴者が観たライブストリーミング音楽コンサート」というギネス世界記録を打ち立て、コンサート後、ファンクラブ会員が1万人以上増加したと言われている。

 BTSはこの後の2022年3月、ソウル市内で3日間にわたり2年半ぶりの有観客ライブを行った。ライブ会場のほか、世界75か国・3711か所の映画館でライブビューイングを行い、世界191か国・合計246万人が視聴、公演3回の売上高は100億円を超えた 。

 ライブエンターテインメント市場はコロナ禍で急激な落ち込み、これまでのような

・現地への「物理的な移動」
・集客による収益

を見込めなくなった。

 ただ、オンラインプラットホームを使うことで、会場のキャパシティーや「移動」による制限は撤廃され、量的にも質的にも、多くの人が集うメディア空間を作り上げることに成功した。

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